| 終話★確かに「権利収入」 |
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なるほど・・確かに「権利収入」
ネットワーカーが口にする「権利収入」というコトバはMLMの一面の真実を物語っている。 ただ、誰にとっての「権利収入」か、という違い以外は。
MLMの世界では、ほぼ共通して上位4000-5000人以内に自分の地位が確保できなければ、成功できない。 一時的な収益は、ある程度のグループを形成すればあげることは可能だ。 しかし、簡単な収支計算をしてみることをお勧めする。 そのMLMに入るために払った費用、グループを作るために要したセミナー経費、交通費、飲食費、通信費、広告宣伝費、そして毎月の購入費とか年会費と時間。それと、今そのMLMから自分が得ている収入の総比較をして赤字なら、とても成功しているとはいえない。 収支とんとんでも成功ではない。 他の仕事をせずとも、そのMLMで生計を維持できる程度の収支バランスが保ててようやくある程度成功したというレベルに達する。 それも程度の問題で、サラリーマンの月給とほとんど変わらない程度なら、とうてい「成功者」とは呼べないだろう。 副収入として、30万とか50万もらえれば確かに嬉しいに違いないが、得た金が経費として消えていく構図ではやらないほうがいいという事もできる。しかし、事実としてその程度の収入を得ると多くの人は自分はこの「ビジネス」で成功できたと思うようだ。 そして、より大きな収入を目指すようになる。 その先に様々な仕掛けがされて、より大きな収入を得るためにはより大きな労力と費用負担をしなければ、実現できない仕組みになっている。
そして、せっかく得たその収入も、継続的に確保できるかという保障は一切ない。 当然、継続的収入を目論み、更に経費をかけなければ、その収入を維持できないとなれば、ムリをしてでも実績を上げなければならなくなる。 MLMを収入の柱にした人にとっては、これは死活問題であるから、後戻りできない。 会員を叩き、何が何でも実績作りに狂奔し多少の消費者問題が起きようが、もうそんなことには構っていられなくなる。 末端会員は、実はリスクがまだそれほど大きくないから、その気になれば簡単にやめることができる。 問題は、中堅どころのタイトルに上った人が最も悲劇になるということだ。 収入の夢は一時的にしろとりあえず実現した人々は、その呪縛からもう逃れられない。 数十万からときに百万単位の金を得たときこそ、MLMの主催会社にとっても、上位タイトル者にとっても、この人物の魂まで買い取れたと確信できる瞬間なのだ。
タイトル維持のために求められる実績作りは、もうひとつかふたつ自分のランクをあげてしまえば、その苦労の大半はしないでもいいと思わせることで、更なる労働を強いるというやり方なのだ。 そして、ある日悪魔の声が囁く。
今、いくらかの金を出せば、このタイトルはあなたのものになるよ。 安く見積もっても数百万単位の金を捻出すれば、あんたにこの市場をくれてやろうというわけだ。 もう苦労の連続で、少しでも楽になりたい人の中には、借金してでもタイトルを買ってしまおうと話に乗る人がいる。 これこそが、ある人にとって「権利収入」を得る第一歩である。 既に疲弊した組織で、これ以上ここに長居しても自分の収入が見込めないと分かった上位タイトルの者は、会社と密かに話をつけ、手数料を払って会社の仲介でこの話を下位のランクの幾人かにもっていく。 ただ、金で買い取ったそのタイトルを得ても、既にその市場から目的の収益が見出せるかは未知数である。 確かにマージンが増えた分だけ、見かけの収入は増える。しかし、継続的収入が期待できないことはいずれ見えてくる。 そこで、今度は同じやり方で下位のランクの者に金で買って楽にならないかと持ちかける。
短期的に少しでも大きな収入を得て、投資した金を回収する目的なら、やり方はこれに限るというわけだ。 自分はさっさと他に逃げ出して、どこかのネットビジネスの美味しいところ(といわれてるところ)に安住できれば、後のことは関係ないという話だろう。 主催会社にとって、タイトルの売り買いで稼げる手数料は、商品の売り上げが頭打ちの現状では利益確保のためのもうひとつビジネスになっている。 付加価値は、作ろうと思えば何にでも付く。
MLMで「権利収入」を得ようとするなら、この程度の目算が立てられる業界のウラ側の事情に精通し、尚且つ相応の資金力が必要なのだということを、是非お分かりいただきたい。
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